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『カランジル』
アドリアーノも育ったブラジルの貧民地区ファベーロでのギャング抗争をえがいた『City of God』が耳目をあつめたのはつい最近のことだが、これはじっさいに同名の刑務所でおきた、警官による111人もの囚人の不条理な虐殺事件（不条理でない虐殺はないのだが）にもとづいて製作された、より社会派の映画。4000人収容の刑務所に7000人もが文字通りすし詰めにされていたり、刑期をおえてもまだ釈放されなかったり、麻薬が所内で公然ととりひきされていたりというブラジルの刑務所事情のずさんさ、悲惨さもさることながら、刑務所において合流する囚人たちの人生模様にやはり関心はおもむく。

Minnie Riperton, Never Existed Before in Free Soul:The Classic of Minnie Riperton