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ヴィム・ヴェンダース『アメリカの友人』
サスペンスというひとことではかたづけられない。殺人が殺人をよび、もはや出来事をいきる登場人物たちがその出来事の主人とはなれず、出来事の自己繁殖にまきこまれていく、というそのよどみなさにおもわずひきこまれてしまった。シャブロル『いとこ同志』ではどうしてもデコ（バルセロナ）にしかみえなかったジェラール・ブランもしぶい役どころ。